人の心につけ込むスピリチュアル

最近、ある一定のジャンルのご相談が急に多くなりました。

それは、

 

『スピリチュアルな事にお金をつぎ込んだ』

『でもよく考えるとつけ込まれて騙された気がする』

 

というものです。

 

なぜ私にそういうご相談が??とも思うのですが、おそらく、

私が長年ソーシャルワーカーをしていたという事に

信頼をおいて下さったのでしょう。

 

話を聞くと、本当にその先生とやらはあなたの事を考えていたのか?

というような内容ばかりで、

相談者の悩みを解決するならまだしも、

お金だけ膨大に掛かって、それが終わった後も、

「まだあなたにはもっとやらないといけないことがある」とか何とか言う

んだそうです。

 

問題が解決していない、んですよ?

私なら自分の非力さを恥じますし、

フォローはしても、すぐに次はこれだなんて言えません。

 

 

相談者の方も素直で何か信じたい方が多いようですから、

頭の片隅で”ちょっとおかしいなあ?”と思っても、

その先生とその方法を信じてやるわけです。

 

でも後で「実はそれは必要ではなかったものなんだよね」とかいう

情報が入ったり。

 

相談者の方からすれば、

「えええええー!!??騙されていたの?」という感じです。

そしてその方は、ますます自信を無くしてしまっています。

 

 

おかしい、と思ったら、消費生活センターとかに相談して、

クーリングオフとかも検討されたら良いのでは、と思うのですが、

私の所に来た話は、もうそれには遅かったものばかり。

 

それが出来る人なら、最初から騙されたりはしないんですよね。

 

 

どんな世界にも人を騙す人がいますが、

特にスピリチュアル系の事をする場合は、扱うものが見えないものだけに、

よりクライアントに対する倫理観が必要だと思います。

また、クライアントの状況を見立てる力量も必要です。

 

「人を騙してもお金が入れば私が潤うからそれが正しい」とか

心の奥で思っている人が、

愛や平和や癒しなんて言ってるのはちゃんちゃらおかしいです。

 

もしセッションなどを行う側がそういう自分の心を見ないことにして

何か納得できる合理的な理由をつけてやっているのだとしたら、

それこそその人自身が大きな問題を抱えているということです。

 

昔から、対人援助の仕事に就く人間は自分が問題を抱えている人が多い、というのは

明文化されていませんが医療福祉、心理業界では結構定説です。

 

だから、私自身もたくさん問題を抱えていると思っています。

それを客観視して癒すべく毎日意識して過ごしているつもりです。

 

その前提が、あるとすれば。

スピリチュアルな、癒しの仕事に就くという事は、

自分自身の中に問題があるという事とほぼイコールです。

 

自分の中の問題に常に向かい合える人になること。

これを意識しないでは仕事にならないと思うのですが。

クライアントの為に魂をすり減らしてお金をもらうならばまだしも、

お金のために魂を売り渡して、何がスピリチュアルだよ、と思います。

 

 

いやいや、その先生は、

知らずに神の姿をした悪魔に魂を売り渡した人なのかもしれない。

 

だとすれば、それを選ぶお客様側にも、それを見極めて、

おかしいと思ったらすぐに離れる強さが必要になってくるのでしょうね。

そう思ったら、信頼できる人に相談するのが一番です。

 

何か一つ決めるにしても、

自分の強さと責任が問われる、自己責任のサバイバルな時代なのだなあと改めて思います。